ピノ・ノワールの祖先と実証されたローマン・シラー種100%の希少ワイン。
この葡萄畑は、紀元前300年頃より卓越したテロワールと知られながら、到達困難な山の中腹部にあるためいつしか廃れてしまった「セイシュエルの丘」にあります。パレ家がフランス国家予算を引き、行く手を塞ぐ岩をダイナマイトで破壊して開墾し、復活させた畑。その地にピノ・ノワールの祖先と実証されたローマン・シラー(別名セリーヌ)種を栽培して造られたワインです。
農法は、月の満ち欠けに従って耕作。自然の草花であるラベンダーを発酵させた肥料を使用し、ミミズの力を借りて土中に酸素や栄養分を送り込むという徹底した有機栽培。牛豚の堆肥は飼料が不明なため使用しないそうです。
口に含むとまずチャーミングなフルーツの香りが鮮やかに広がり、ふっくらとしなやかな味わいへと続く優雅な印象ですが、後に続く余韻は芳醇かつスパイシー。樽風味のバランスも心地よく存在感があります。健康な土と生命力豊かな葡萄と人間、その自然で穏やかな融合を感じる柔らかさも魅力です。
【産地】 France/Cotes du Rhone フランス/コート・デュ・ローヌ
【生産者】Anthony Paret アントニー・パレ
【品種】 ローマン・シラー100%
【収穫年】 2020年 【アルコール度数】 13%
【輸入業者】(有)三幸蓮見商店
【生産者紹介】
Anthony Paret アントニー・パレ
パレ家は、アントニーの父アランが1973年よりワイン造りを始めたコート・デュ・ローヌ地方サン・ジョセフ村の星。 2003年以降は息子のアントニー・パレによるキュヴェがリリースされ、父をも凌ぐ天才と評されています。
フランスの権威あるワインガイド・アシェットにおいて常に高い評価を得、世界のワインコンクールで数々の賞を受賞。アラン・デュカス、ラ・ピラミッドなど名だたるトップレストランに愛される、サン・ジョセフを代表する造り手です。パレ家のワインは、ナチュラルで香り、味わいが豊か、価格的にも信じられない品質を誇ります。
"素晴らしいワインを造るには大きくなってはならない"と語る父アランの姿に、彼の謙虚で強い誇りとフランス文化を代表するワインの造り手であるという信念が感じられます。彼の手のひらはワインと土の色で青くなり、洗ってもおちないこの色こそ、本物のヴィニュロンであることの証でしょう。
所有畑は粘土質土壌に鉄が多く含まれ、一目見ただけでも細かい鉄粉が見えるほどのテロワール。ここで徹底した有機栽培を実践しています。